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消防団とは

消防団とは

消防士のイラスト

消防団と消防本部(消防署)ってどう違うの?

「消防組織法」第9条で『市町村の消防機関として 1消防本部 2消防署 3消防団 の全部又は一部を設けなければならない』と定められています。
これらの機関がどのような役割を果たすのか、簡単にお話しましょう。

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1.消防本部・消防署


消防本部は、消防の任務を遂行するための必要な予算、庶務、企画立案及び人事等の事務を行います。

一方、消防署は、第一線の活動部隊としての役割を果たし、火災、災害及び人命の救助救出に直接携わるとともに、火災予防活動に従事します。

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2.消防団


消防団は、地域の有志の人々によって組織されており、義勇的、ボランティア的な性格をもっています。

消防団消防署と協力して火災、災害及び人命の救助救出に出動するとともに、火災予防の普及啓蒙活動を行います。

消防団員の身分と権限

消防団員は、消防活動への従事を職業とする消防本部(署)の消防職員と違い、平時は農業、自営業、会社員等 の職業に従事する一方、火災及び災害発生時、訓練時、災害警戒時等には消防団員として出動する特別職の地方公務員です。

また、消防団は地域社会に奉仕する団体でありますが、活動においては、すべてが集団で、組織で、チームで事に当ることが求められます。 そのため厳正な規律と整った秩序を維持し活動しています。

一方、消防団員は災害、火災現場において、現場付近の人たちを延焼防止、人命救助等の作業補助に従事させ る事ができるなど、災害現場では法律により一定の権限を与えられています。

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消防団の活動

消防団員は、消防や防災に関する知識や技術を習得し、火災発生時の消火活動、地震や風水害等の大規模災害発生時における救助救出活動、避難誘導、災害防ぎょ活動などに従事し、住民の皆さんの生命や財産を守るために活躍しています。

また、災害以外には、火災の予防や住民に対する防火防災の啓発など幅広い分野で活動しており、地域防災力の向上のため重要な役割を果たしています。

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あなたも消防団員になるには

消防団は、それぞれの職業を持った地域住民の方々が、「自分たちのまちは自分たちで守る」という郷土愛護の 精神に基づき、個人の自由意志により入団された人たちの集まりです。
あなたも消防団活動に参加してみませんか。

消防団員になるには、あなたのお住まいの市町村役場、または消防本部にお問い合わせください。

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消防団の歴史

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江戸時代(1603~1868年)

■予防消防の徹底から始まる

慶安元年(1648)3代将軍徳川家光は、膨張する江戸市中に、ひんぴんとして起こる火事を憂慮して、火の用心 を喚起する火災予防に関する「町触」(まちぶれ)を公布して、厳罰をもって対処する取締を強めました。

時の政府権力によって、火災予防の徹底を期した最初です。 したがってわが国消防制度は予防消防から始められたわけです。

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■常設消防制度のはしり 武家火消

1. 定火消(じょうびけし) 「火災予防に関する町触れ」を公布した幕府は、その翌々年の慶安3年には、大身の旗本2名を「火消役」に任命 して2組の火消組を常置(じょうち)することにしました。今でいう消防署です。常置するから「定火消」(じょうびけし) と呼んだのです。以後定火消は6組、8組、15組、8組、4組と増減しながら幕末まで続きます。

 

2. 大名火消 旗本による定火消を常設してから67年が経過します。
江戸市中は毎年のように大火が続き、江戸城さえ焼く始末なので、幕府は常設消防強化のため、さらに譜代大名 に命じて「大名火消」を常設する事にしました。
享保2年(1717)8代将軍吉宗の頃でした。

譜代大名11人11組を、江戸城周辺に配置したので「方角火消」(ほうがくびけし)とも呼ばれました。

■自治体消防団の祖先 町火消(まちびけし)

定火消や大名火消が常設されて、それはそれなりに江戸の防火には役立つとはいうものの、江戸城や武家地重 点の消防で、一般の町家のためにはならなかった。

そこで、町人は町人の手で町家、町内を守るという発想から「町火消」が生まれた。
町火消は、最初町家の子弟や奉公人たちで組織されたが、屋根の上に登ったり重いものを持ったりして、機敏な 活動をするのには向かない お店者(おたなもの)なので、各町内にある鳶職の者をもって充てることとした。

これを「いろは」48組に分けて、ふだんは鳶の者として土木や建築などの生業に従事しながら、一旦火災が起こ れば消防に早変わりするという今の消防団そのもので、経費は町内自治によって決められ運営された。

まさに自治体消防の祖ともいえます。

この町火消制度をつくった立役者は、当時の南町奉行大岡越前守忠相でありました。大岡越前守こそ消防団づく りの恩人といえましょう。

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明治時代(1868年~1912年)

■火消の呼び名が初めて消防となる

江戸時代に消防制度ができたと申しましたが、消防とは言わず火消と呼んでおりました。組織も組織の一員である 従事者もすべて火消でした。それが明治政府になって初めて消防という呼び名になったのです。

明治3年(1870)東京府に消防局が設置されると同時に、江戸時代名残りの町火消が廃止されて「消防組」とい うことになりました。
明治8年(1875)警視庁に巡査による消防隊ができて、常設消防は復活することになります。

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■消防組織が初めて全国統一された

わが国の消防組織制度は江戸時代に始まったことは事実ですが、この制度はあくまで将軍のおひざもとである江 戸のことであって、大名の領地や幕府の直轄領たる地方にあっては、必ずしも江戸の消防制度そのままというわ けではなく、制度のあるところ、ないところ、あってもその地方独特のものでまちまちでありました。

そこで政府は、消防制度の全国統一を図るため、明治27年(1894)勅令をもって、「消防組規則」を公布しました。 この規則は、大綱のみを定めて、細部については地方長官(知事)の定める細則に委ねられました。
ここで、自治体消防制度の基礎が定まったといえましょう。今の市町村消防団の前身である市町村の消防組が、 この年から全国津々浦々に誕生したのです。

大正時代(1912~1926年)

消防団の前身である「消防組」は、日清、日露の両戦役、第一次世界大戦に遭い国内治安の第一線にあった警 察の唯一の補助機関として、その任務を遂行しながら急速に進歩発展していったが、常設消防は、東京、大阪に あるのみで、他の大都市にはありませんでした。

■重要都市に常設消防を置く

大正8年(1919)政府は、勅令によって重要都市に常設消防を設置すべく「特設消防署規程」を発布して、関係 府県知事に対して特設消防署の設置を命じました。都市常設消防署のはしりであります。

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昭和時代(1926年~)

昭和に入り、満州事変、日華事変、第二次世界大戦をへて、消防体制もその時々に応じ変遷しました。

■消防組を警防団と改編する

水火災の鎮圧を主任務とした消防組に、新しく「防空」という戦争任務が加えられことになり、昭和14年 (1939)勅令による「警防団令」が公布施行され、明治以来愛称されていた消防組は「警防団」と呼ばれるように なって‘大空を護れ’を合言葉に敵機の浸入を警戒する防空監視や空襲爆撃下の救護活動などが消防の任務と なり、また、そのとおり全国の消防が苦しい実戦体験をすることになりました。

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■平和国家の消防団となる

日本の敗戦によって、警防団という戦時体制の消防は必要なくなりましたので、元の消防に復するために昭和 22年(1947)勅令によって「消防団令」が施行され、元の「消防組」でなく「消防団」として再出発することになりました。

■名実共に完全な自治体消防団となる

江戸の町火消は町奉行の支配下にあり、明治以来の消防組も、昭和戦時の警防団も、さらにまた戦後の消防団 も、一貫して警察行政の管理下にありましたので、この時期を総称して「警察消防時代」とも呼びます。

ところが、敗戦による日本は、基本法である「憲法」も新しくなり、あらゆる行政機構の改革により、「地方自治法」 の制度と共に新しく昭和23年(1948)「消防組織法」が施行され、消防の組織、運営、管理一切の責任が市町 村長に義務付けられました。今までの警察消防時代から離れて名実共に「自治体消防時代」を迎えて、今日に至っているわけであります。

江戸時代の町火消から、消防組、警防団、そして消防団と300年余の伝統を承け継いで今日の消防団員の皆さ んがあるのです。そしてさらに将来にかけて何百年、この輝かしい伝統の業績を、次の世代まで伝えていく責任を 背負っているのであります。

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※財団法人日本消防協会発行「がんばれ消防団」から抜粋

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